収蔵作品のご紹介:FAZZOLETTO(ハンカチ)
(1950年頃|ヴェネチア|パオロ・ヴェニーニ デザイン|フルヴィオ・ビアンコーニ作)
第2次世界大戦後、ヴェニーニのFazzoletto (ハンカチ)グラスとして名を馳せたガラス作品で、パオロ・ヴェニーニとフルヴィオ・ビアンコーニの合作したデザインと技法によるヴェニーニ社の代表的作品である。2種類のレース棒同士を熔着させ、それをポンテ竿で巻き取り、筒状のレース·グラスを作り円盤状に拡げ、下向きにすると、ハンカチの中央を持って吊り下げたようなひだの付いたレース・グラスの鉢が出来上がる。レース棒の種類を変えることによって異なったレース・デザインの作品を作ることができる。ヴェネチアン・グラスの伝統であるレース・グラスの現代的展開として一般に高く評価された。
収蔵作品のご紹介:ア・ステレ(星文)
(1942年|ヴェネチア|バロヴィエール&トーゾ社、デザイン:エルコレ・バロヴィエール)
エルコレ・バロヴィエールが、1940年代にシリーズとして発表した「ア・ステレ」の代表作。無色のクリスタル・グラスの大きな花器に、熔着装飾で星文を表現し、その背景に小さな凹面カットを一面に施し、レンズ効果で星文が見えるようになっている。新しいガラス造形への過渡的な時期の作例である。
収蔵作品のご紹介:ミルフィオリ・レース双耳瓶
(1915年頃|ヴェネチア|エルコレ・バロヴィエール作)
ムラノ島の名門バロヴィエール一族は500年の伝統を伝えるガラス職人一家で、エルコレ・バロヴィエールは、20世紀初めに活躍した生え抜きのガラス作家であった。ヴェネチアン・グラスの中で、最も難しいレース・グラスとミルフィオリ・グラスの技法を併用して制作した作品で、いわばバロヴィエール一族の名誉をかけて作ったような作品である。通常、ミルフィオリ・グラスとレース・グラスを合わせることは不可能であり、敢えてそれを行った点に、この作品の実験的な価値がある。
収蔵作品のご紹介:風にそよぐグラス
(1895年|ヴェネチア|ジュゼッペ・バロヴィエール作)
淡いピンク色のガラスで極めて薄く吹き上げられた坏身は、折れてしまいそうな程細いステム(脚部)によって支えられている。しかし、そのステムは直線的ではなく、曲がりくねっているため、 わずかな風にもゆらゆらと揺れ動く。ジュゼッペ・パロヴィエールを中心に結成された「芸術家集団バロヴィエール」によって実験的に作られたグラスで、19世紀末、ヨーロッパで大流行したアール・ヌーヴォー様式が初めてヴェネチアン・グラスに取り入れられている。1895年に開催された第1回ヴェネチア・ビエンナーレに出品され、ガラス工芸の常識を破る驚異の技術を駆使した奇蹟のグラスとして世界中から大きな注目を集めた。
収蔵作品のご紹介:ミルフィオリ・グラス・ランプ
(1910年頃|ヴェネチア|フラテッリ・トーゾ工房)
様々なミルフィオリ・グラスを使い作られたランプで、ランプシェード、台がガラスでできている。台とランプシェードは、金具でつなげられ、その金具に電球のソケットがつけられている。モザイク・グラスは古代から使われていた技法であるが、古代は型の中にモザイク・グラス片を敷き詰め、加熱して制作していたのに対し、近代はモザイク・グラス片を一枚の板状に熔着した後、少量のガラス種に巻きとって、成形する。この作品は後者の製法で作られており、透明ガラスとミルフィオリ・グラスの二層になっている。
RT @science_ypsc: 【お知らせ】「おうちミュージアム」に加盟しました。北海道博物館のもと、全国のミュージアムが手を組み、家で楽しみながら学べるコンテンツを届ける活動です。ぜひ、ご覧ください。
山梨県立科学館
https://t.co/WAljpoliDg
おうちミュージアム一覧
https://t.co/jxOt0lc7Fo
#おうちミュージアム https://t.co/LkTzWy4XDG
収蔵作品のご紹介:マーブル・グラス・デカンター
(16~17世紀|ヴェネチア)
この作品は、マーブル(大理石)の模様をモチーフに作られました。様々な色が調和し、まるで本物の大理石のようです。また、この作品は、光を透かすと夕日のような美しい赤色に変化するため、カルセドーニオ(紅玉髄)とも呼ばれます。
#MuseumFromHome #おうちミュージアム #エア美術館 #自宅でミュージアム