#感想 #カリン・スローター
訳者も驚いてたけど前回30代モラトリアム真っ最中だったアンディーが一人前の捜査官になっていたのが意外。
刑務所にいる父親を出さないために権力者である母方の伯父(ローラは縁をきってるが)の差し金で30年以上前の少女殺人事件を調べる。最近もアメリカで中絶禁止法が話題になっていたが、では未婚で妊娠した少女は大事にされるのかというとエミリーが受けた仕打ちが待っている。
「プリティーガール」の前日譚と同じで悲惨な最期を迎えるとわかっている被害者目線の物語はつらい、妊娠の経緯も被害者なのに加害者扱いされることも。
エミリーもローラも(それだけじゃないけど)お腹の子について色々考えることをきっかけに支配者の洗脳から解けたけど強い女とうたわれた判事がそれこそ娘の苦しみを見ても因襲という大きな洗脳から解けるのに一生かかるというのはリアルだな。
「彼女のかけら」感想
現代的な30代に結構いる大人になりきれないアンドレアとヒッピーブームの真っただ中家父長制度に縛られ娘と言う財産でいさせられた令嬢ジェインのダブルヒロインが交互に語る筋立て。
女性の権利なんてまったくない頃のジェインと権利が認められているのに中々それを使いこなせないアンドレア。サスペンスとしても面白いけれど世代格差を目の当たりにする小説でもある。
理想社会の実現に燃える若者が重大事件を起こすというのは日本でもあったが、カリスマを崇めたい助けるという自己実現に酔わないことは難しい。なまじ優しく正義感が強い人こそあてられやすいのではないか。自分の頭で考え行動することが一番難しくて大変。革命ってどうしても派手な方に偏る。
しかし、ジェインが作った社会がホモという言葉の悪意にぎょっとするアンディ世代を作ったというのがわかるようにそういうのも革命の一つだと思う。
#積読解消 #ハーパーコリンズ #カリン・スローター
「彼女のかけら」感想
現代的な30代に結構いる大人になりきれないアンドレアとヒッピーブームの真っただ中家父長制度に縛られ娘と言う財産でいさせられた令嬢ジェインのダブルヒロインが交互に語る筋立て。
女性の権利なんてまったくない頃のジェインと権利が認められているのに中々それを使いこなせないアンドレア。サスペンスとしても面白いけれど世代格差を目の当たりにする小説でもある。
理想社会の実現に燃える若者が重大事件を起こすというのは日本でもあったが、カリスマを崇めたい助けるという自己実現に酔わないことは難しい。なまじ優しく正義感が強い人こそあてられやすいのではないか。自分の頭で考え行動することが一番難しくて大変。革命ってどうしても派手な方に偏る。
しかし、ジェインが作った社会がホモという言葉の悪意にぎょっとするアンディ世代を作ったというのがわかるようにそういうのも革命の一つだと思う。
#積読解消 #ハーパーコリンズ #カリン・スローター