私にとって，#ザンデルリング　（父）は他のロシアの指揮者に比べるとそこまで熱心に聴いてきたわけではないが，私と誕生日が同じであることを知ってから，少しずつ聴くようになりました。（タワーレコード限定企画のＳＡＣＤ）ベルリン交響楽団との　#ショスタコーヴィチ　交響曲選集は物の見事に１曲の例外もなく，私が好きな交響曲（第１・５・６・８・１０・１５番）が収録されている。もちろん第４・７番を含め全集に至らなかったのは残念だが，私にはこれでも十分である。個人的に面白かったのが，第１番と第６番の第２・３楽章。ザンデルリングには真面目なイメージがあるが，生真面目に第１・６番を演奏すると逆にブラック・ユーモアにも聞こえる。第８・１０番は楽曲構成が重厚なのでザンデルリングとは相性がよいが，テンポが速い楽章ではやや重心が軽くなってしまう所もある。ＳＡＣＤ化の影響からか，鉈を振り下ろしたかの様な低弦は破壊力満点。第５・１５番は比較的テンポを遅めにとっていて，じっくりと味わうように前進する。このショスタコーヴィチ交響曲選集は，最近のメカニック的に優れた演奏ではないが，ちょっと懐かしい味わい深い演奏だ。