「野のすみれ La Pensée sauvage ――野生の思考にみる和歌の本質」

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この試論は、和歌(短歌)の話であるとともに、記号や言霊について詳しく論じたものでもあり、『Homo rehabilis――自然に還りゆくヒト』の最終章「ゼロへ」を要約した内容とも言える文章です。

「僕たちは周期化された空間としての時間という〈永遠〉から解放される必要があり、和歌、そして言葉というものにはその力が内包されている。〔...〕ヒトがおこなうほぼすべての記号化は、意味の確立した単純な要素の重ねあわせへの分解と再構成であり、おおまかに言ってフーリエ変換と同等の作業を孕んでいる。ここにたち顕れてくる理想形としての正弦波は、その単純さゆえに扱いのむづかしいもので、その本質をしっかり把握しようという意志をもたずに用いた場合、ヒトの認識を幻像で覆いつくし、永遠という「自由の牢獄」に幽閉することの可能な、おそろしい力を秘めているものだ。けれども「永遠解く力」は、永遠そのものへのより深い認識のなかに籠められている。」

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