「個の時代」だからこそ、個をむすびつける「人間力」が大事。
だからといって、その結果生まれる個と個の関係が、「親子や兄弟姉妹のような関係」でなければならないのかというと、そこは疑問だけど。
「経験や価値観が異なる人たちが初めて出会い、一緒に考え、協力し、新たな価値を生み出すためには、お互いの理解が必要です。相手を「一緒に働きたい仲間」として認めて信頼関係を結ぶからこそ、お互いが存分に能力を発揮でき、限られた時間の中で結果を出すことができる」
【読書】 社会心理学者エーリッヒ・フロムの1941年の著書『自由からの逃走』の第7章第1節「個性の幻影」より。多くの日本人が素朴に信じている《欧米人は個人主義的で個性尊重》といった通念が,実は欧米社会のイデオロギー=虚偽意識でしかないことが明確に述べられています。第2次大戦期,日本に憲法13条がもたらされる前に書かれた論述であることに注目する必要があるでしょう。抜粋となりますが御一読を。
出典: 『自由からの逃走』(日高六郎訳,東京創元社1965年新版)
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【読書】 先日はシモーヌ・ド・ボーヴォワール1947年のアメリカ紀行文を引いて,米国の個人主義に対する著者の見解をご紹介しましたが [https://mstdn.io/@mr_absentia/106797413962827043] ,ボーヴォワールが示しているネガティヴな米国観は決して彼女の個人的偏見とは思えません。以下にやや詳しく引用するのは,社会心理学者エーリッヒ・フロムの1941年の著書『自由からの逃走』の第4章「近代人における自由の二面性」からの文章。早くも1940年代,欧米「民主主義国家」において「個人」の理念が完全に有名無実化していたことが示されています。著者フロムはすでに1930年代ドイツから米国へ亡命していますので,これは彼の米国生活に基づく見解として信頼できるものです。
出典: 『自由からの逃走』(日高六郎訳,東京創元社1965年新版)
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