昔の記事ですが。
台北にある #八旗文化出版 の編集長、#富察(フーチャー)氏が、3月、中国・上海で治安当局に拘束された。
https://www.newsweekjapan.jp/youkaiei/2023/04/post-75.php
https://www.newsweekjapan.jp/youkaiei/2023/05/post-76.php
「現代中国は狭隘な「大漢民族」の民族主義的立場から、満洲人の王朝である清朝の負の側面を強調してきた。いわく、満洲人による長城以南への進攻は「異族入侵」で、文明的な中国に停滞をもたらした。」
それに対し、米国の新清史は「西はトルキスタン、北はモンゴリア、南は雲南まで、すべて現地の文化と民族的自治を優先する柔軟な統治を敷いた。近代になって西洋列強と出会ってからも、日本などを参考に改革に踏み切った、との観点」でありだいぶ違う。
富察氏は自らの出自である満州族の誇りを取り戻すと志があったかもしれない。しかし彼はもっと大きなものを達成していった。世界のなかの多民族の歴史としての中国史を取り戻すべく、米国や日本の歴史書を次々に中国語に翻訳出版していったのだ。岡田英弘や杉山正明、の本なども。