解説の金原先生の
"『十二国記』の最終巻はまだ出ていないが、このシリーズは『魔性の子』の絶望に収斂していくような気がしてならない。"
という言葉になるほどなと。私の感覚とはちょっと違うかもしれないけれど「収斂」はしていくような物語のような気がしている。陽子が祥瓊と鈴に会えて良かった
#十二国記　#十二国記を読むぞ

わちこさんの感想・レビュー『風の万里 黎明の空 (下) 十二国記 4 』 #ブクログ　#読書録2023 #2023読書録
https://booklog.jp/users/wachikof/archives/1/4101240574
読み終わりました。
"「人は誰の奴隷でもない。そんなことのために生まれるのじゃない」"
そうか。十二国記の世界だからこそ、もっと言うと陽子が異世界から来たからこそ、王がこういうことを言えるのだなと思いました。
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第十八章まで読んでボロボロに泣いている。

"「どんな人だか知らないで、勝手に期待して失望して。陽子に何か期待してたんじゃないわ。王さまって偉い人に期待してただけなのに。――本当に、莫迦みたい」
困惑したように鈴を見つめる陽子に、鈴は切なく笑ってみせる。
「でも、王さまってそんなものね。みんな勝手に期待して、陽子自身のことなんか考えてもみないで、勝手に失望していくの。……違う？」"

君主制の悲しいところはここだと思う。君主にみんな期待している。君主がやってくれると思う。でも、そうでなければ君主は失望される。とても孤独だ。
ただ、そのことを理解してくれる民がいてくれてよかった。祥瓊と鈴という、陽子と同じように旅をしてきた者たちがいてくれてよかった。
実際に世の中を見ている者の声が政治に届けられなければならない。その声を聞く責任は一人では負わなくても良い。誰かに教えを請いて良いんだ。
ふと思ったが、この世界を強固に支配している天帝には、話しかけてくれる者はいるんだろうか。話を聞いてもらえる人はいるんだろうか。

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第十四章まで読みました……蘭玉ちゃん……蘭玉ちゃんどうして？何にも悪いことしてないのに。蘭玉ちゃんと桂桂くんたち、慶国の民に仕えることを陽子は学び始めたばかりなのに……陽子の楽俊の次にできるお友達だったかもしれないのに……
陽子は悪くない。でも悲しいかな陽子には責任があるんだ……王様だから……泣いて良いよ泣くくらいの権利はあるよ陽子……
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あと、月の影　影の海であれだけよくわかんない存在だった班渠はじめ異界の生き物たちが陽子の近くにいてくれてとても安心しています。
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想像以上に天帝もまた観念的なものなのかもしれない。もしや十二国の世界も「どうにもならないことを神と呼ぶ」可能性があるんだろうか。
陽子には慶国の民という子がたくさんいる。その子を通して天に仕える。それが仁と徳を示すということ。「子に仕える」って感覚が良いな。儒教とまた違くて、そうすれば社会は繁栄するよな。
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風の万里 黎明の空 (下) 十二国記 4 (新潮文庫)
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天帝ってなんなんだろうなんでこんなに天帝が気になる読者なんだろう……と思って第十一章に入ったんですが天帝！！誤解してたごめんよ😭😭😭
「単に伴侶が欲しいだけなら婚姻の必要はないことになる」
どんな土地も財産も子供に受け継がせることはできず、本人が六十になれば土地も家も国に返さねばならない。蓄えた財は伴侶に残すことはできるが伴侶が死ねばそれも国に返す。
一旦婚姻してそれを頑固に貫くことはなく頻繁に離縁しては婚姻する。他人の子供でも嫌がらずに育てる。敢えて子を欲しいと思わずに野合ですませる者もいる。なるほど～～！！！婚姻に関する縛りが現実ほどがちがちでなく、子どもはみんなで育てるものとして認識される。そこが良い～！！子どもはみんなで育てるもので、だからこそ遠甫のような徳のある閭胥も当然の如くいるわけか。
ただ、他国の者と婚姻しても子供に恵まれないのはなんでなんだろうか。孤児を養子として育てることも仮に活発ならあんまり周りも気にしてないんだろうな。

『風の万里 黎明の空 (上) 』の感想

「王さまや公主は不便だな。なにしろ、一回玉座を失えば、やり直しはきかねえからさ。その点、ただの民は楽だ。死なない限り、やり直しのきかねえことなんてねえからさ」
終盤、楽俊のこの言葉が良かったな。ということで感想です。

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一晩考えていて、やはり何がどうしてどうなっているのかがとても気になるファンタジー世界と十二国の社会制度のあり方なので、一旦読むのを休もうかなと思ったんですが、慶国の民の様子や他人に期待すること/他人に嫉妬することを繰り返しつつも懸命に生きる者たちの生き様と陽子が選び、判断していく過程は可能な限り追いかけたいなと思ったのでとりあえず風の万里　黎明の空(下)までは読み、陽子が自国のために何をするのかまでは追いかけたいと思います。

わたし、本当にファンタジーが読めないんだな……十二国記はその情景が想像しやすくとても読みやすいファンタジーなので、斡由や祥瓊のように「自分も王になれるはずだ」とその世界のルールを飛び越えて考えられるキャラクターにも魅力を感じちゃうんだな。

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王個人の人格に感動することはあっても、王の人格を国のシステムとして機能させること自体が実際に生きる者のためにはならない。人格は人格、システムはシステムとして分けなければ社会を維持していくことがそもそも難しいんじゃない？だってヒトの性格は絶対に変わるし、変わるどころか決して固定されず流動的だから。尚隆や黄姑や珠晶の人格に感動し「これぞ王の器！」とは確かに思うけれど、その王の器が例えなくても社会を機能させ、人と人とをつなぎ合わせる力が人間にはあるはずなので絶対に民主制が良いです。天帝は人間を馬鹿にしすぎなの。
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第六章の途中まで読みましたが清秀の言っていることがド正論過ぎて「すいません……」となっています。人は自分を不幸だと思うから不幸になるのだ。そして他人の誰をも「不幸」か「幸福」かとはかることはならないのだ。
でもさぁ権利ってものはそもそも奪われた時と、与えられていなかったと気が付くときに意識するものじゃん？だから鈴ちゃんがこれからどう己の権利を回復し己の人生に責任を負っていくかの話でもあると思うんだよな～～そこに気が付くタイミングはいつでも良いんだからあんまりド正論で貫かないであげて……
遠甫さんの元で学び始める陽子。どんどん異世界である十二国の知識を吸収していく陽子と、その陽子から蓬莱のことを聞いていく遠甫さんが良いな。教えあうことが一番の学びだもんな。
意外と王がやるべきことは少ない。官吏がやることが多い。王は少しでも長生きをして国を安定させるためにできることをやるのが役目なんだけれど、やっぱりさぁそれを長命の一個の知的生命体におっかぶせるのってリスキーすぎない？神が支配する世界ってこんなに怖いんだな。せめて専制君主制を解体できない？無理？
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政治というのは荒れ果てた大地を開墾し、実りのある土地にすること。ひとつでも喜びを増やし、その土地に生きる者の悲しみと苦しみを少しでも和らげる方法を実行することなんだよ祥瓊。厳しい寒さの中で民に混じって、「どうして厳しい寒さの中で野良仕事をして、身内を失った悲しみを背負って人が生きるのか」を考えなきゃいけなかったんだよ……
蒼穹の昴シリーズ読みなよ祥瓊。天子蒙塵の第二巻まで読みな……
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風の万里　黎明の空　第四章まで読みました。
「苦痛を忘れる努力、幸せになろうとする努力、それだけが真に人を幸せにするのですよ、蓬莱の子……」
黄姑さま……！
陽子が官と対立するのも、祥瓊がかつての自国がどんな様子になっているか知らなかったのも、このがちがちの身分差があるんだろうなという気もする。しかしそこで民に混じって暮らし、働いてみたい。知らない世界のことを知りたい。玉座がほしいわけではなく苦しむ人を減らしたいから王になった陽子の王の器が見えてきました。
官僚はね、定期的に交代させないといけないと思いますよ……任を解くことはできても新しい者を登用するシステムが構築されてなくてそこは本当……誰が王に相応しいか云々の以前にそりゃ法が厳しくなれば国は乱れるし宮廷に民の声は届かないよね。予王が平凡な幸せを望んだがために国を乱したのだと思い出す景麒の切なさよ。陽子なら大丈夫と思えたことは彼の安寧だと信じたいです。
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官僚には定数があるんだろうか？あるとしたなら官僚も不老不死だから全然ポスト空かないし、なにより新しい世代の新しい考え方が王の元へ入ってこない。だから尚隆は自分の足で自国も他国も見て回るのかもしれないけれど王政の運営として効率良いかというとそうじゃないんだよな。ただ民を第一に考えるという漠然とした理想だけではなくて、どうしたら今この瞬間生きている民の意見を吸い上げられるか？を考えると、身分問わず今この瞬間市井に生きている優秀な人材を民から登用して政治に携わらせなくてはいけないし、官僚の養成に時間をかけないといけない。そういう意味で科挙って画期的なシステムだったんだな。基準明確だもんな。代議士の選挙も基準は明確だよな。
官僚はさ〜世代交代したほうが良いよ。発展しない社会は安定しないよ。せっかく世襲を否定するならこんなに科挙と選挙と食い合わせの良い社会システムないのに……
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官僚には定数があるんだろうか？あるとしたなら官僚も不老不死だから全然ポスト空かないし、なにより新しい世代の新しい考え方が王の元へ入ってこない。だから尚隆は自分の足で自国も他国も見て回るのかもしれないけれど王政の運営として効率良いかというとそうじゃないんだよな。ただ民を第一に考えるという漠然とした理想だけではなくて、どうしたら今この瞬間生きている民の意見を吸い上げられるか？を考えると、身分問わず今この瞬間市井に生きている優秀な人材を民から登用して政治に携わらせなくてはいけないし、官僚の養成に時間をかけないといけない。そういう意味で科挙って画期的なシステムだったんだな。基準明確だもんな。代議士の選挙も基準明確だよな。
官僚はさ〜世代交代したほうが良いよ。発展しない社会は安定しないよ。
#十二国記 #十二国記を読むぞ

官僚には定数があるんだろうか？あるとしたなら官僚も不老不死だから全然ポスト空かないし、なにより新しい世代の新しい考え方が王の元へ入ってこない。だから尚隆は自分の足で自国も他国も見て回るのかもしれないけれど王政の運営として効率良いかというとそうじゃないんだよな。ただ民を第一に考えるという漠然とした理想だけではなくて、どうしたら今この瞬間生きている民の意見を吸い上げられるか？を考えると、身分問わず今この瞬間市井に生きている優秀な人材を民から登用して政治に携わらせなくてはいけないし、官僚の養成に時間をかけないといけない。そういう意味で科挙って画期的なシステムだったんだな。基準明確だもんな。代議士の選挙も基準明確だよな。
官僚はさ〜世代交代したほうが良いよ。発展しない社会は安定しないよ。
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風の万里　黎明の空　第二章まで読みました
なるほど、官吏の数は男女で半々。男の王と女の王も半々くらい。武官はさすがに男が多いが女も三割くらいいる。確かにそこのところは木からヒトがなるからなり得る社会システムなんだろうな。
しかし力仕事は男、繊細な仕事は女向きだから書記官は女が多いというくだりはやっぱり性別二元論とそれに伴うジェンダーロールに縛られている気がするな……あと武官も文官も明確に登用する基準すらわからないのに国を治めろと言われても戸惑うよねそりゃ陽子……
仕事をバリバリこなすチャンスも子供を懸命に育てるチャンスも性別にとらわれずあるのは良いな。ただ『現実世界の男も女もバリバリ働かなくともその人の決めたやり方と距離感で社会と関われば良いんだ』という2023年時点での私の考え方からするとちょっとズレるけれども。
せっかく木から命がなるんだから男女にわかれなくって良いじゃん……だから「慶国は女王運がない」って言われるんだよ……
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風の万里　黎明の空　第一章まで読みました
海客としてまったくなにもわからない異世界に放り込まれた鈴。父王が厳しすぎる法を設けたがために両親は殺され国が滅んだ祥瓊。そしていよいよ王となった陽子。
「お前がいくら苦労しようと、悩もうと、民にしてみれば、己の暮らしが良くならなければ、いささかの値打ちもありはせんのだ」
という尚隆の言葉の重さよ。延王と延麒は良いなぁ。
あとやっぱりこんなに民にたいしてガチガチに法を出せるならば官僚になるための基準と仙人になるための基準はあったほうが良くない？梨耀みたいな仙も山ほどいるだろうしやっぱり官僚が不死身である意味無いと思うんだよな。官僚が新しく登用され、新しい官僚が政権の中枢に行かないと社会は発展しない。発展しない社会が如何に安定しないかを日々ひしひしと感じながら生きている現実が現代にはあるので……
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十二国記、今まで読んできて
・民主主義って大事
・独裁はだめ
・社会構築主義は私の精神的支柱である
・世代交代はしたほうが良い
・科挙って画期的なシステムだったし選挙はもっと画期的なシステムなんだな
という感情が溢れてきています。人間は生まれて生きているだけで最高なのよ。
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風の万里 黎明の空 (上) 十二国記 4 (新潮文庫)
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せっかく世襲をガチガチに否定する世界なんだから科挙と選挙やったほうが良い。できれば選挙やって議会作りなよ……と思いながら読み始めました。わーい陽子が主役だ！慶国の様子見せて！
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