沖縄戦で、多くの記録文書が焼失した沖縄。
明治~戦前の様子を知る手がかりは希少です。
こちら「大正時代の沖縄」は、1924(大正13)年ごろ来沖したドイツ人学者による沖縄旅行記。
ドイツの大学図書館に眠っていた原著を日本人が発見、コピーが沖縄に渡り1981年にこの翻訳本が刊行されました。
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著者R・ゴールドシュミット氏は、ドイツ人の生物学社。
しかし生物に限らず民俗学的視点で、沖縄の建築・工芸・芸能・風俗、さらに信仰や食まで仔細に観察。
また尚順男爵(琉球王の子息)・農民・ノロ(神女) ・ジュリ(遊女)など様々な人々と接し、その生活状況や社会構造、意識や価値観を分析。
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文章からは沖縄の文化への賞賛と、人々への温かな眼差し、そして伝統の消滅への危惧が感じられます。
また著者自身の手になる写真は、当時の首里や那覇の街並み・子ども達の笑顔・ジュリ馬祭からアグー豚までも捉え、目を奪われます。
戦争が破壊する前の沖縄の姿を、見事に活写した記録です。
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