こちらも北谷竹細工さんの手になる、ユニークな形の竹籠。
フタティールと呼ばれる、蓋付き・吊り下げタイプの籠です。
まだ冷蔵庫のない時代、食べ物をこれに入れ梁から吊るして保存。
ネズミや蟻の害から守ったのです。
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沖縄の竹籠の特徴は、底面の四つの突起。
湿度の高い地面に底がべったりつく事を防ぎ、風通しを良くしてカビや劣化を抑える工夫です。
ところで、この籠では蓋の上にも突起がありますが、なぜでしょう?
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実はこの籠、畑仕事に行く際にお弁当の芋などを入れて携行するという使われ方も。
昼食を摂る際は、蓋を裏返してお皿にします。
だから蓋の上にも突起がついているのですね!
このアイデアには、脱帽です😁
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沖縄出張にて仕入れた、北谷竹細工さんの手になる竹籠。
通常の蓬莱竹と黒竹を織り交ぜたニ色使いで、大きさは直径40cmほど。
よく見ると、外側+内側の二重構造になっており、それがシームレスに繋がっている事に気づきます。
なぜこのようなデザインかというと…。
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実はこの籠、本来は直径1m前後の巨大なサイズで作られていた物。
中に入れていたのは、何と「子ども」。
昔の農家などで両親が畑仕事や家事に勤しむ間、幼児がよちよち歩き周って縁側から落ちたりしないよう閉じ込めておく、いわばベビーサークルだったのです。
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二重構造はそのクッション性により、子どもが中で転んでも怪我をさせない工夫でした。
この小型版の籠でも、外・内の竹の重なりが美しい陰影を生み、どこかモダンな印象すら与えます。
昔の沖縄の暮らしを偲ばせる、素晴らしい民具の一つ。
ぜひ店頭にてご覧ください。
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この美しい麦わらの笠は、沖縄伝統の「むんじゅる笠」。
そして瀬底島でただ一人、この笠を作り続けたのが大城善雄さん。
昨年93歳で逝去されましたが、その生前の姿を追ったドキュメンタリー映画が「むんじゅる笠 〜瀬底島の笠〜」です。
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今回の沖縄出張で、その貴重なむんじゅる笠と、映画のDVD・パンフレット各1点ずつを仕入れる事ができました。
むんじゅる笠の素材は麦わら、中の骨組みは竹。
麦わらの並びにはわずかに隙間が設けられ、メッシュのように蒸れを緩和します。
また驚くほど軽いので、首や肩への負担もありません。
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映画「むんじゅる笠」は今年公開された作品。
瀬底島の人々の暮らしや祭祀、そして大城善雄さんが鮮やかな手捌きを見せるむんじゅる笠作りの工程を、丁寧に追った良作です。
またパンフには映画を補う沖縄文化の解説や、素敵なイラストも掲載。
笠・DVD・パンフ、ぜひセットでどうぞ。
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沖縄出張で仕入れた、国吉宏さん作のわらび細工。
琉球籠とも呼ばれる、沖縄の民具の名作です。
お皿や茶碗の洗い籠「チャワンバーキ」、食材を保管するための「フタティール」など用途に応じた様々な種類があり、沖縄島北部・今帰仁周辺で多く作られてきました。
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しっかりと編まれたわらび(コシダ)の蔓は、年月を経るほど色が深まり、ツヤも増していきます。
美しい編み目と理にかなったデザイン、水濡れや直射日光に強いため100年使える籠とも。
しかし上質なわらびが激減している事や、作り手の高齢化もあり、残念ながら今後の入荷は難しくなりそうです。
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写真の物以外に、丸い持ち手付き籠、蓋つき籠などの在庫もあり。
愛着を持ち、長く使っていただける逸品です。
ぜひ今のうちに、実物を手にとってご覧ください。
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様より刊行された『民具学事典』内にて、「食の計量」(Ⅲ-3-3)を執筆いたしました。
主に について取り扱っています。
これまであまり扱われなかった、焼印(検定証印)についても記載しています。
※画像は購入した友人提供

maruzen-publishing.co.jp/item/

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