戦後、米軍統治下の沖縄に続々と建設された米軍基地。
こちら「基地で働く」は、当時その基地の中で働いていた沖縄の人々の証言集。
驚くのは、その仕事の多種多様さです。
例えば、基地建設の土木作業。
危険な火薬・毒物・アスベスト等を扱う兵器の製造・管理。
それだけではありません。
タイピスト・家政婦・軍人の子の通学バス運転手。
将校クラブのコックやボーイ・ウェイトレス。
米兵が遊ぶカジノやプールの整備員・アイスクリーム工場の工員。
ベトナム戦から帰ってきた血まみれの車両や不発弾の修理。
ベトナム戦用の謀略ビラの印刷。
CIAによる傍聴業務や、核施設での勤務。
さらに、山中でのゲリラ戦訓練のベトナム兵役まで。
人権侵害的な扱いや後遺症への補償も無い危険な作業が、平然と行われていた事に愕然とします。
そして日米どちらの国民でもない当時の沖縄の人々が、両国から皺寄せを受け、またアメリカの戦争遂行に都合良く使われていた事が見えてくるのです。

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