今日5月5日は子どもの日。
お家で鎧兜を飾る方もおられるでしょう。
沖縄でも、琉球時代の人々が戦の際に身につけたのは、大和式の甲冑でした。
こちら「琉球戦国列伝」には、当時の鎧兜のスタイルが詳細に描かれ、説明されています。
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同書によると、大和式とはいえ兜の額の飾り”鍬形”には琉球独自のデザインがあったそう。
また武器も日本刀の鞘に朱漆や螺鈿の装飾を施したり、中国式の青龍刀や火砲も用いられました。
一方で、王宮での儀式の際は、正装として中国(明)の官僚と同じ服を着用。
日中両方の文化の影響が見られます。
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「琉球戦国列伝」には、古琉球時代に活躍した武将や王様・お姫様、文人からノロ(神女)まで、個性溢れるキャラクター達63名が登場。
それぞれのドラマから、琉球の歴史を学ぶ事ができます。
より詳しく知りたければ「琉球王朝のすべて」、小学生から読める「琉球という国があった」などもぜひ。
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こちら「まぼろしの祖国」(1978)は、沖縄の芥川賞作家・大城立裕氏の長編小説。
時代設定は戦後、米軍の沖縄統治が始まる1945年から、日本復帰を迎える1972年まで。
この沖縄激動の時代を、2段組600ページを超えるボリュームで描いた超大作です。
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登場人物は、辻遊廓出身の母とその息子・日本への留学生・スクラップ業社・元”戦果あぎやー”の警官など様々。
沖縄と日本・アメリカの狭間で翻弄され、アイデンティティに悩み、時代の波に抗う人々。
骨太のドラマを通して、沖縄だけが経験した複雑で巨大な”戦後史”の姿が立ち現れます。
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日本復帰から50年を迎えた今年は、朝ドラなど様々なメディアが戦中〜戦後の沖縄を取り上げました。
しかし多くは”箱の外側”をなぞるだけで、その中身に深く切り込んだものはわずかでした。
「沖縄人の口惜しさが、日本人全体の口惜しさになりえているか」
後書きの作者の言葉が、今も重く響きます。
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