沖縄本の中には、県外からの移住者が自分の体験を綴った”移住記”とでも呼べそうなジャンルがあります。
住んでみて初めてわかる沖縄の風習や人々の気質、日々の出来事に新鮮な驚きを感じたり、考えさせられたり。
こちら「私の沖縄日記」も、そんな体験が綴られた日記スタイルのエッセイです。
*
この本の大きな特徴は、日記の内容が沖縄の日本復帰から間もない75年5月~76年3月である事。
沖縄海洋博前後の沖縄の人々の本音や、本部町の変容なども書かれ、興味をひかれます。
また当時のウチナーンチュ(沖縄人)とヤマトゥンチュ(日本人)の間の差別意識や劣等感にも踏み込み、論じています。
*
著者は沖縄に共感し、不敬な日本人に対し怒る一方、沖縄人からの疎外を感じて悩みます。
ただし現代の感覚では、著者の上から目線や男性優位の価値観に眉をひそめたくなる点も。
それでも70年代の”シマナイチャー”の本音と、沖縄の人々が抱く複雑なヤマトゥへの感情が垣間見える、貴重な記録です。
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#古書店 #本屋 #mameshobobooks #mameshobo #まめ書房 #沖縄本 #国書刊行会 #栗原久明 #私の沖縄日記

Last updated 2 years ago

沖縄本の中には、県外からの移住者が自分の体験を綴った”移住記”とでも呼べそうなジャンルがあります。
住んでみて初めてわかる沖縄の風習や人々の気質、日々の出来事に新鮮な驚きを感じたり、考えさせられたり。
こちら「私の沖縄日記」も、そんな体験が綴られた日記スタイルのエッセイです。
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この本の大きな特徴は、日記の内容が沖縄の日本復帰から間もない75年5月~76年3月である事。
沖縄海洋博前後の沖縄の人々の本音や、本部町の変容なども書かれ、興味をひかれます。
また当時のウチナーンチュ(沖縄人)とヤマトゥンチュ(日本人)の間の差別意識や劣等感にも踏み込み、論じています。
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著者は沖縄に共感し、不敬な日本人に対し怒る一方、沖縄人からの疎外を感じて悩みます。
ただし現代の感覚では、著者の上から目線や男性優位の価値観に眉をひそめたくなる点も。
それでも70年代の”シマナイチャー”の本音と、沖縄の人々が抱く複雑なヤマトゥへの感情が垣間見える、貴重な記録です。
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