高山は 高くあれど時しあれば尽くることし ありといふものをかにもかくにも 尽きせぬものはわが思ひはも
良寛
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こひしくばたづねて来ませわが宿は越の山もとたどりたどりに
山のふもとをたどっていけば、私も恋しい人にお会いできるでしょうかね、
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はじめてあひ見奉りて
君にかく相(あひ)見ることのうれしさもまださめやらぬ夢かとぞ思ふ 貞心尼
御かへし 夢の世に かつまどろみてゆめをまた 語るもゆめも それがまにまに 良寛
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墨染めの我が衣手のひろくありせば世の中の貧しき人を蔽はましものを
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この里に手まりつきつつ子どもらと遊ぶ春日は暮れずともよし
ひさかたの雲居(くもい)をわたる雁がねも羽白妙(はねしろたへ)に雪や降るらむ
月よみの光を待ちてかへりませ山路は栗のいがの多きに
如何なるが苦しきものと問ふならば人をへだつる心とこたへよ
いざ歌へわれ立ち舞はむぬばたまのこよひの月に寝(い)ねらるべしや
心なきものにあるか白雪(しらゆき)は君が来る日に降るべきものか
をみなへし紫苑撫子(しおんなでしこ)咲きにけりけさの朝けの露にきほひて
あわ雪の中に顕(た)ちたる三千大千世界(みちおほち)またその中に洙雪(あわゆき)ぞ降る
水や汲(く)まむ薪や伐(こ)らむ菜やつまむ朝のしぐれの降らぬその間に
雪の夜にねざめて聞けば雁がねも天つみ空をなづみつつゆく
いにしへを思へば夢かうつつかも夜はしぐれの雨を聴きつつ
ほどへてみて消息(せいそこ)たまはりけるなかに
君や忘る道やかくるるこの頃は待てど暮らせど音づれもなき 良寛
御かへし奉るとて
事しげき葎(むぐら)に閉ぢられて身をば心にまかせざりけり 貞心尼
風まぜに 雪は降りきぬ雪まぜに 風は吹ききぬ埋(うず)み火に 脚(あし)さし伸べてつれづれと 草の庵に閉ぢこもり うちかぞふれば如月(きさらぎ)も 夢のごとく尽きにけらしも