【BLANKPAGE新着】
北海道の秋の山野を歩いていると、よくカケスに出合う。その名前を知らなくとも山歩きの好きな人であれば、ハトほどの大きさでやや尾の長い、茶と黒とルリ色の鮮やかな鳥といえば、きっと思いあたるに違いない。その声はギャーッ、ギャーッとも、ジャー、ジャーッとも聞えて、あたりによく響く。澄みわたる秋の空をゆっくりと羽ばたきながら、林から林へと、小群で鳴きかわしつつ移動していくこの鳥の姿は、深まってゆく秋をしみじみと感じさせるものである。
石城謙吉:鳥のなかのサル――『たぬきの冬』試し読み②
https://blankpage.kanjindo.com/article/2098/
#ミヤマカケス #カケス #動物 #北海道 #閑人堂 #エッセイ #たぬきの冬 #石城謙吉 #読書 #新刊 #本
岩井圭也さんの新刊『完全なる白銀』は、海に沈みゆくアラスカの村で出会った3人の女性が、それぞれ異なる運命と想いを背負って冬のデナリ登頂に挑む物語。
実際に冬季単独登頂に成功した栗秋正寿さんの『山の旅人 冬季アラスカ単独行』が参考資料に挙げられています。
誰もが多くの選択を積み重ねて日々を生きていますが、極限環境の冬季登頂は〝生死を分ける瞬間〟の連続であり、何を信じて何を諦めるのか、生き方の根幹を問われる行為。
酷寒と暴風雪の世界の先に、何が見えたのか。小説『完全なる白銀』とノンフィクション『山の旅人』をぜひ読み比べてみてください。
『完全なる白銀』の装丁は鈴木成一デザイン室、『山の旅人』の装丁は三村漢さん。
石城謙吉『たぬきの冬 北の森に生きる動物たち』の旧版は、1981年3月の刊行。42年も前の本なので、古本でもほとんど見かけません。
それでも私と同じくこの本が大好きな方は多いようで、そんな〝仲間〟のお一人、北海道にお住まいの女性からうれしい電話がありました。
「新しく出た『たぬきの冬』を買いました。昔の本(旧版)も持っているんですが、復刊されたのがうれしくて。著者の石城先生に手紙を書きたいので、ご住所を教えていただけませんか」
この本を知らない、新しい世代の読者に届けたいと思って復刊しましたが、旧版を大事にされている方々にも喜んでいただけて望外の幸せです。
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栗秋正寿『山の旅人 冬季アラスカ単独行』
https://kanjindo.com/books/bk91014901
「信じられるかい? 彼はまだ生きている——!」
氷点下50度、風速70メートル。
人間を拒絶するような酷寒と暴風雪の世界。
極限状態の雪洞でたった一人、川柳を詠み、ハーモニカを奏でる男がいた——。
独特の「待つ登山」で北米最高峰デナリ(マッキンリー山)に挑み、史上最年少で冬季単独登頂に成功。過酷な〝垂直の旅〟から生還した若者は、リヤカーを引いてアラスカをゆっくりと徒歩縦断する〝水平の旅〟へ。厳しくも美しい大自然と人々の温かさに出会いながら、北極海を目指す。
冬のアラスカ三山(デナリ、フォレイカー、ハンター)に魅せられ、20年以上も単独行を続ける孤高の登山家が記した、冒険の記録と青春の旅。
著者は2007年に世界初のフォレイカー冬季単独登頂も達成。三山で最難関といわれるハンターへの挑戦で第15回(2010年)植村直己冒険賞を受賞。
#アラスカ #登山 #自己紹介 #閑人堂 #出版 #読書 #本
#本 #読書 #出版 #閑人堂 #BLANKPAGE #地質学
『ダイナソー・ブルース――恐竜絶滅の謎と科学者たちの戦い』の著者、尾上哲治さん(九州大学大学院教授)による書き下ろし連載がスタート。
https://kanjindo.com/books/bk91014900
地球の歴史を読み解くため、世界各地のフィールドで研究を続ける地質学者の姿を、臨場感あふれる写真とともに紹介していきます。
世界露頭紀行:雨の時代――イタリア・ドロミティ#1
https://blankpage.kanjindo.com/article/1937/
#地質学 #blankpage #閑人堂 #出版 #読書 #本
#本 #読書 #出版 #閑人堂 #BLANKPAGE #地質学
『ダイナソー・ブルース――恐竜絶滅の謎と科学者たちの戦い』(https://kanjindo.com/books/bk91014900)の著者、尾上哲治さん(九州大学大学院教授)による書き下ろし連載がスタート。
地球の歴史を読み解くため、世界各地のフィールドで研究を続ける地質学者の姿を、臨場感あふれる写真とともに紹介していきます。
世界露頭紀行:雨の時代――イタリア・ドロミティ#1
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#地質学 #blankpage #閑人堂 #出版 #読書 #本
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栗秋正寿:世界初フォレイカー冬季単独登頂・全記録 #1
https://blankpage.kanjindo.com/article/958/
オーロラが舞う夜、一人きりのテントで。ブリザードが吠える夜、仄暗い雪洞の奥で。栗秋正寿は毎晩、かじかむ手で小さなノートに文字を刻んできた。
世界で唯一の〝冬のアラスカ専門登山家〟による貴重な記録として、詳細なデータ満載のメモをほぼ原文通りに再現。
シリーズ第1回は、2007年のフォレイカー冬季単独登頂(世界初、現在まで栗秋氏のみが達成)
#アラスカ #登山 #blankpage #ウェブマガジン #閑人堂 #出版 #読書 #本
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石城謙吉『たぬきの冬 北の森に生きる動物たち』
https://kanjindo.com/books/bk91014903
〝理屈抜きで動物好き〟の博士が暮らす不思議の森には、発見の驚きと喜び、笑いと涙があふれている――。
抜け目ないやつ、駄目なやつ、可愛らしいやつ、凄いやつ。キタキツネ、エゾタヌキ、ヒグマ、イタチやカワウソ。カッコウ、キツツキ、カケスにモズにクロツグミ……。北海道の山野を舞台に、多彩な動物が主役を演じる14の物語。
生態、変異、適応、すみ分け、種間競争、絶滅と保護。生きものと自然環境、拡大する人間社会が織りなす世界の多面性と奥深さを、明快でユーモアあふれる筆致で描く。科学者の観察眼と探究心、動物たちへの愛情と温かいまなざしが心に響く、珠玉のエッセイ集。
#動物 #北海道 #エッセイ #閑人堂 #出版 #読書 #本
西野嘉憲『熊を撃つ』
北アルプスに連なる飛騨地方の最奥に、古くから熊猟を受け継ぐ〝秘境〟がある。
雪に閉ざされた長い冬を生き抜く村で、熊は命と暮らしを支える特別な存在だった。
山のカミに祈り、天候と生態を読み、獲物を追う熟練の猟師たち。
深い谷、切り立つ尾根。雪面に足跡をたどり、大木の洞を探る。山に銃声が響く。
鋭い視線と白い息の先に、都市社会から遠ざけられていく〝野生の命〟が横たわる――。
日本各地で狩猟民に出会い、土地の秩序と調和して生きる姿を記録してきた写真家の新たな到達点。
《探検家・作家の角幡唯介氏による特別寄稿を収録》