1920年2月24日、ホーフブロイハウスの大宴会場には2000人の聴衆で満員の盛況であった。やがてその半数がマルクス主義者だということがわかった。しかし、これはかえってヒトラーを喜ばせた。このうちの何人もが自分の側につくことを確信していたからである。

ヒトラーが演説を始めると彼らは怒号を張り上げ妨害を企てたが、彼の同志たちが直ちに秩序を回復させた。ヒトラーは演説を再開し、理解しやすい言葉ではっきり演説したので、やがて妨害者たちも熱心に耳を傾けるようになった。

最後に彼は25カ条の綱領を読み上げ、一項目ずつについて聴衆の意見を求めた。彼の綱領は、1条また1条と示されるたびに聴衆の歓呼の声に迎えられ、満場一致の支持を得た。これによって運動の核心はつくられた。

会場は新しい信念、新しい意志によって団結した人々の感激に満たされた。ついに未来に向けて新しい火が点じられたのである。

「ナチス運動史〔1919年~1940年〕」より





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