#202305ne 日経エレクトロニクス
働く蓄電池
第2部:日本の現状
日本でもVPPの準備着々 100社超が参入見込み
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具体的にどれぐらいの利益が出るのか。SBエナジーの試算では、蓄電システムが6MWh、出力が2MWの場合にJEPXで #202007m から1年間アービトラージなどをした場合の取引利益(効果金額)は、年間1021万1000円。蓄電池の単位容量あたりでは、1700円/kWh。
最近の大型蓄電システムの導入費用は約3万円/kWh前後。アービトラージだけでこれを償却しようとすると18年弱かかる。実際には人件費を含む運用コストもあるから、寿命を20年と見ても元を取るのは難しそうだ。
ただし、取引市場は年々拡大しており、AIを使えば年間約4000円/kWhを稼げる可能性も出てきている。この場合、8年弱で導入費用は償却できる。
#202305ns 大規模言語モデル
OpenAIは #202007m、新たな大規模言語モデルGPT-3をリリースした。モデルの規模は一挙に100倍に増やした。巨大なモデルはそれまでの「事前学習とファインチューニング」という学習の枠組みを一新した。ファインチューニングを事実上不要にできることがわかったのだ。
GPT-3の能力を受け継いだChatGPTは、モデルの信頼性を高めるため、人間の判断を盛り込んだ追加的な学習を施しているのが特徴で、OpenAIはこれを「人間のフィードバックからの強化学習」(Reinforcement Learning from Human Feedback、RLHF)と呼んだ。
RLHFの目的は、人間からの様々なパターンの問いかけに的確に答えるようにすることと、差別や偏見を含む不用意な発言をしないよう出力にフィルターをかけること。そのための学習用データセット作りは国内外にアウトソーシングして、人手をかけて進めたといわれる。