人鬼火

此の世の何が逝きました

霞掛る此の世の人
今一つ情緒に欠けて
花吹雪紛らし紡いだ言葉
撒き散らす様に

人は言葉に縛りを掛けて
自分が傷付かぬ様に

此の世の何が逝きました
念いの中の呪いに似た此の想い
泡の様に弾ける前に
心閉ざ為てみた人

何にでも託ける人は
柳の陰枝垂れ揺れて
「怨念の様な気配感じるね」
何其れ？勘違いちゃう？

虚ろな人癪だと云いました
言葉も尽きもう解らない
人ごっこ
何時迄此の世が持つと云うのか
人はもうこうなのに…嗚呼

季変りの風は其処等中
人はもう終ります

此の世の何が逝きました
念いの中の呪いに似た此の想い
人の一世に此の世は終り
続くと信じてる人一人の此の世と
低く狭い人はいく

本歌
諫山実生
「恋花火」

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人の砂漠

人は情けでとうとうと
今は昔の話です
金だ何だと管巻いて
誰も彼もが逝きました

金を持ちたし情け捨て
情け持ちしは金盗られ
其れが人の世そう成らば
皆括られ逝きました

今は楽しか為たくなく
後の苦労も為たくなく
奢った人は御揃いで
居ないと駄目と逝きました

狭い此の世と買い被り
人は彼の世に逝くのでしょう
朧な記憶人と為て
生きた昔はとうとうと

人に壊され逝きました
人は壊して逝きました

本歌
作詞：加藤まさを
作曲：佐々木すぐる
「月の沙漠」

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