今日は6月30日。
64年前(1959)の今日、米軍統治下の沖縄で起きた「宮森小学校米軍機墜落事故」をご存知でしょうか。
嘉手納基地を離陸した米軍ジェット戦闘機が、石川市の住宅と小学校に墜落、多くの死傷者を出したのです。
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機体は炎上しながら、民家を押し潰し跳ね上がり、宮森小学校に激突。
小学生11名を含む17人が死亡、重軽傷者210人。
校舎5棟・民家25棟・公民館1棟が全焼または半焼という悲惨な大事故でした。
こちらの本「アメリカ世に沖縄が経験したこと」「0からの時代」などに、詳細が書かれています。
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米軍機の事故はその後も1960~70年代に頻発して死傷者を出し、近年も2004年沖縄国際大へのヘリ墜落や2016~17年のオスプレイ墜落や窓枠落下など、絶えません。
米軍の事故・犯罪・環境破壊に苦しめられ続ける、沖縄の戦後78年間。
それは県外の私達の無知・無関心がもたらした歴史でもあります。
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→ こちら「記録写真集 沖縄戦」は、番組が辿った沖縄戦のあらましを、より詳しく学べる一冊。
「戦火の記憶を追う」には多くの住民の証言が。
「ぼくが遺骨を掘る人ガマフヤーになったわけ」は、物言わぬ遺骨も丁寧な調査・発掘により、沖縄戦の状況を語る証言者となる事を教えてくれます。
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また番組では、沖縄戦の体験が米兵の心も深く傷つけた事、日本軍があえて住民に犠牲を強いる持久戦をとった事、戦闘が9月まで(8月15日より後まで!)続いた事にも触れました。
知れば知るほど残酷な沖縄戦。
けれど私達はそこから目を背けたり、美談にすり替える事はあってはならないのです。
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沖縄・大宜味村にて、地元の食材を活かしたスローフードの食堂「笑味の店」を営む金城笑子さん。
その新しい著書「おばぁたちの台所」は、生産者である地域のおばあさん達との親密な交流から生まれた一冊です。
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1章には大宜味に暮らす19人のお年寄りが登場。
皆さん取材当時80~90歳代ですが、畑仕事や漁に精を出し、自慢料理のレシピや家族との日常・そして戦争体験などを語ってくれます。
2章では、笑子さんが学んだ地元の伝統的な食材と料理24種を取り上げ、味の特徴や栄養価から歴史まで詳しく解説。
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そして3章に、笑子さんの生い立ちや栄養士の経歴、「笑味の店」を通して伝えたい食文化などが綴られます。
お年寄り達が語る「食べる・料理する」喜び。
そこに、私達が忘れてはならない暮らしの知恵と心構えが詰まっています。
笑子さんの前著「おばぁの畑で見つけたもの」も併せてぜひ。
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→ 沖縄戦で人々が恐れたのは、米軍だけではありません。
日本軍からも、食糧を奪われ、壕から追い出され、監視や暴行を受け、スパイの濡れ衣で斬殺され、子どもまで特攻や自決を強要されました。
丸木夫妻が描いた地獄絵図は、体験者の証言を元にした本当の出来事、“ありのままの沖縄戦”です。
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全14部の絵を紹介する、同名の映画も完成。
現在沖縄の桜坂劇場ほかにて上映中(今後全国で上映予定)。
また併せて、沖縄戦の本もぜひお読みください。
絵に描かれた状況や背景を知ることができます。
軍隊は勇ましくも華々しくもなく、ただあなた自身の手で、愛する家族を殺せと迫るのです。
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那覇市が90年代に編纂・刊行した「なは女性史証言集」の第4号。
公募により集められた、沖縄の女性25名による回想記を収録。
明治の首里に生まれた女性から、日本復帰前に本土から沖縄に嫁いだ女性までの波瀾万丈の人生が、本人による執筆・または親族らによる聞き書きで綴られています。
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多くの方にとっての大きな出来事は、やはり沖縄戦。
遺体が転がる戦場、泣き叫ぶ兵士、学友や幼子の死など、壮絶なエピソードが。
一方戦争以外では、自ら始めた商売や選挙出馬の経験、東京や南米への移住生活、ジュリ(遊女)として勤めた辻遊郭の話…と、実に多様です。
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共通しているのは、どの女性も大変な苦労の中で、懸命に働いてこられた事。
やがて歳を重ね、ようやく安心しつつも、家族と沖縄の将来を案じておられる事。
文章には不器用さもありますが、その飾らない真っ直ぐな想いが、胸に響きます。
女性達の様々な人生から、沖縄の歴史の断面が見えてきます。
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沖縄の美術といえば、陶芸や染織などの伝統工芸がまず注目され、絵画や彫刻などは見落とされがちかもしれません。
今年(2023)の新刊「沖縄美術論 境界の表現 1872-2022」は、そんな沖縄の近代以降の絵画・彫刻・写真・映像・パフォーマンスなどを取り上げ論じた、読み応えある美術論集。
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Ⅰ章では明治から現代までの沖縄の歴史をたどりつつ、大きな社会の変化と共に、沖縄の近代美術が生まれ歩んできた道を、作家・作品の紹介も交えて解説。
Ⅱ章は、前章にも登場する沖縄の近・現代アーティスト24名の作家論。
それぞれのプロフィールや作品論をより詳細に展開します。
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著者は、沖縄県立博物館・美術館の元副館長・翁長直樹氏。
5年の歳月をかけたという本書は、本論の熱量の高さはもちろん、充実した用語解説や年表からも、労作だった事が伺えます。
沖縄の美術に対する目を大きく開かせてくれる、まさに画期的な一冊です。
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沖縄の雑誌「おきなわいちば」最新の81号が入荷しました。
特集「自然と暮らす」では、沖縄島北部”やんばる”にて食や工芸・教育などに関わる人々を取材。
自然と共生しながら学び・作り・暮らす、そんな生活スタイルを紹介しています。
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書籍「ツトムの虫を探して」「めんそーれ!化学」などの著者・盛口満先生や、まめ書房でも作品を取り扱う、今帰仁の琉球藍染工房「亞人」の早瀬泉さんも登場。
畑で藍を育て、日常を創造の場とする早瀬さんの暮らしは、とても素敵です。(7月、まめ書房にて亞人さんの作品展を開催予定!)
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やんばるの野菜や果物など、自然の恵みが味わえるお洒落なカフェも沢山紹介されているので、これから沖縄を旅行される方にもピッタリ。
また、品切れしていたバックナンバーも入荷しています。
この機会に、ぜひ😊
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こちらは角川書店が1970年代に刊行していた「味のふるさと」シリーズのNo.23「沖繩の味」(1978/古書/カバー欠品)。
沖縄の伝統料理40品あまりのレシピと、その背景となる食文化を解説した本。
コンパクトなサイズですが内容は大変充実しており、県外の出版社としてはかなりの力作です。
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料理の写真はどれも美しく、盛り付け・器・背景の小道具にも気が配られています。
レシピの文章は簡潔ながら、沖縄の食材や調理法の特徴をきちんと説明。
豚料理や行事料理・農連市場などの重要テーマは、その歴史から紐解いて解説。
さらに岡部伊都子・渡辺文雄による沖縄体験エッセイも収録。
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監修は樋口清之・田辺聖子・渡辺文雄となっていますが、料理制作や協力者の欄に名を連ねるのが、新島正子先生・松本嘉代子先生・料亭「美栄」・新垣菓子店など、沖縄料理界の錚々たる顔ぶれ。
だから沖縄の食材や文化・歴史まできちんと書かれているのだと納得。
これは優れた入門書です。
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→ 後書きには、日本の軍拡への懸念と、子ども達に託す平和への願いが綴られており、その痛切なメッセージに心を揺さぶられます。
一方、1980年に書かれたこの懸念と願いが、今もそっくり通用してしまう日本の現状、私達自身の不甲斐なさに、胸を締め付けられる想いもするのです。
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こちら「八重山人の肖像」は、様々なジャンルで活躍する、八重山出身の人々を紹介する本。
石垣島の出版社・南山舎の雑誌「情報やいま」にて、1994年から2003年まで連載された記事をまとめたものです。
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登場するのは、まだ芸名が”星美里”だった20歳の夏川りみさん、具志堅用高さん、BIGINなど著名人をはじめ、地元の舞踊家・医師・作家・教師、工芸職人・農家・バスガイドに神女…など総勢105名。
特に音楽の分野は、民謡の重鎮から若きロッカーまで多彩で、さすが歌の島・八重山と感心します。
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一人ずつの紹介文は、経歴や仕事の内容を中心に簡潔にまとめられているものの、もう少し本人の肉声も聞きたいところ。
むしろ一瞬の表情を捉えた写真が、その人の内面を雄弁に語っているかもしれません。
八重山の島々の文化と歴史、人の豊さを実感できる一冊です。
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沖縄各地に張り巡らされた路線バス。
しかし旅行者には(あるいはマイカーに慣れた地元の方でも)、複雑な路線がわかりづらく使いこなせない…という悩みがありました。
そんな時、頼りになる本がこちら「沖縄の路線バス」。
これ一冊で、誰もが”バスの達人”になれるガイドブックです。
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この本オリジナルの明快な「ルート表」、詳細な「路線バスマップ」や「バス番号別路線図」で、バスの行き先や停留所が一目瞭然。
さらに、主なバス停の設備一覧やバス停周辺の観光スポットの紹介まで。
至れり尽くせりの内容です。
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エリアは沖縄島中心ですが、巻末には宮古・八重山諸島の路線バスマップも。
スマホの画面ではわかりにくいマップや路線図も、書籍の大きなページで見ると把握・比較が容易です。
バスのちょっと高い車窓から眺める沖縄の風景、その変化を味わいながらの旅も、きっと楽しいものとなるでしょう。
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期待以上の”熱い”内容でした!
NHK放送文化研究所が刊行する、「放送メディア研究」の最新号。
『沖縄「復帰」50年』だった昨年(2022)、様々なメディアがそれを取り上げた中で、“何が伝えられ、何が伝えられなかったか”を450ページに渡り検証・評論した、骨太の一冊です。
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テレビ・新聞・ネット・出版・映画や演劇などで発信された沖縄・復帰関連のコンテンツを、気鋭の研究者・記者らが細かに分析・評価。
全国放送と沖縄ローカルの間の”報道の格差”、朝ドラの底の浅い描き方が隠した沖縄の現実、ネットに溢れた沖縄ヘイト…などを正面から取り上げ、突っ込んだ批評が展開されます。
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終章の対談では、「復帰とは何であったか」「私的空間の拡大と公共空間の分断」など、歴史や社会的視点からの考察も。
NHKの研究機関が、自社の番組も含め、真正面からメディアの劣化を批判できる事に驚きました。
コンテンツの受け手である私達の目も開かせてくれる、優れた評論集です。
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新刊「沖縄の生活史」(石原昌家・岸政彦 監修)入荷しました。
沖縄を生きる市井の人々が語った、自らのライフストーリー。
語り手100人に対し、それぞれ100人の聞き手が掘り起こした濃密な人生が、2段組・850ページに凝縮されています。
この本の特徴は二つ。
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一つは、聞き手がプロの調査員ではなく、語り手の身近な人である事。
その信頼関係ゆえに、語り手は地元の言葉を気兼ねなく使い、自由闊達に話しています。
また聞き手も自分の期待する答えを求めたり、話の流れを無理に操作しません。
横道に逸れた話から、大切な物語が始まる事もあるのです。
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もう一つは、5cmを超える”厚み”。
手に取るたびに体積と重量を感じ、指でページをめくるたびに分厚い未読ページが僅かずつ既読ページへと移っていく。
それらがスマホの画面スクロールには無い刺激となり、この本に詰まっている100人の人生と、沖縄の歴史の重みを伝えてくれるような気がします。
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→ 写真5〜8は、書籍に記された当時の沖縄の人々の声。
「(米軍統治時代は)貧苦と屈辱のありたけを味わわされてきた」
「日本人としての誇りを得るために、沖縄人としての誇りを捨ててはいけない」
「(復帰しても)支配者が変わっただけ」
「沖縄問題は結局”日本本土の問題”」
ぜひご一読を。
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沖縄の舞踊家・島袋光裕氏は、明治26(1893)年那覇生まれ。
沖縄芝居の役者・劇団長として、また琉球舞踊や組踊の家元として、戦前・戦後の沖縄芸能界を牽引したレジェンドです。
そんな島袋氏が、自らの半生を綴った本がこちら「石扇回想録」。
石扇(せきせん)とは氏の雅号です。
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子どもの目で見た明治の”世替わり”、新聞記者・教師を経て飛び込んだ芝居の世界。
明治・大正の沖縄芝居の演目や名優達・劇団の思い出が生き生きと語られます。
また昭和の不況や戦時下の統制、戦後は焦土からの復興など大きな苦労が。
その後も芝居の斜陽化・舞踊研究所設立など、波乱万丈です。
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明治から戦中・戦後を生き抜いた島袋氏のライフヒストリーであり、王朝時代から続く伝統芸能の軌跡であり、また演劇・舞踊論としても、実に読み応えある一冊。
芸能にかける氏の情熱と探究心が、行間から湧き立つように伝わり、読む者を圧倒します。
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先日の京都精華大学での講義で参考にした、沖縄の音楽の本がこちら。
民謡研究誌の発行やラジオ番組の司会でも知られる、在野の研究者・仲宗根幸市氏の名著です。
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①『「しまうた」流れ』は、沖縄の音楽を民謡・古典音楽・古謡・新歌などに分類、それぞれの成り立ちや役割をわかりやすく解説。
②「南海の歌と民俗」では、古代まで遡る民謡の起源、八重山・宮古・奄美までの歌の比較や遷移など、さらに深掘り。
③「恋するしまうた 恨みのしまうた」は、沖縄の木やり歌「国頭サバクイ」や道化師「チョンダラー」、奄美の哀歌「かんつめ節」や怪談「いまじょう小」などの謎に迫る研究書。
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沖縄の音楽は、聴くだけに留まらず、歌詞の意味やその背景を知ればもっと楽しくなります。
地理や歴史、暮らしや風習、食べ物からラブストーリーまで、音楽の扉の向こうに広がる沖縄文化の世界に、仲宗根氏の本でぜひ触れてみてください。
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こちら「沖縄一周」と「沖縄」は、どちらも旅行者のための”沖縄観光ガイドブック”。
ただし刊行が1972年以前、つまり沖縄がまだ米軍に統治され、日本の県ではなかった時代の物。
そのため現代の観光本とは内容がだいぶ異なり、今見ると興味深い点が盛りだくさんです。
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「沖縄一周」は当時の珍しい写真が満載。
まだ着物の人もいる那覇の市場、車が右側通行の国際通り、なぜか遺骨が剥き出しで置かれた玉泉洞。
お土産紹介では、海亀の剥製や琉球切手など今は無い物も。
写真を貼る「アルバム」(ご存知ですか?)を模した装丁にも、懐かしさを感じます。
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「沖縄」は沖縄の歴史・文化・風土に、社会・経済情勢からトラベルガイドまでをコンパクトに紹介する一冊。
当時ならではのパスポートや検疫制度、飛行機や船の運賃などもあり。
本土からの”観光目線”を、沖縄がどのように受け止め、応えようとしていたか…そんな視点でも読み解けそうな2冊です。
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牧港篤三氏は、1912年那覇生まれの作家。
’37年より新聞記者となり’48年には地元紙「沖縄タイムス」を創刊。
反戦運動への参加や詩人としても活躍し、多くの著書を残しました。
その遺作となった一冊がこちら「沖縄人物シネマ」。
氏が出会った多くの作家・アーティストを紹介するエッセイです。
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第一章には、県外から沖縄を訪れた作家達が登場。
B.リーチや柳宗悦・浜田庄司。
井上靖や小林秀雄、円地文子・瀬戸内晴美・平岩弓枝。
さらに川端康成・菊池寛・司馬遼太郎・岡本太郎…と、錚々たる顔ぶれ。
それぞれの記述は簡潔ながら、沖縄での意外な言動も書かれており、興味深い内容。
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第二章は沖縄の文化人達。
芸術・工芸家、研究者、政治家や実業家から、詩人やジャーナリストまで。
名前や略歴だけしか知らなかった沖縄の先達の、素顔が垣間見えます。
巻末には、著者の遺族による牧港氏自身の最後のエピソードも記載。
人の温もりを感じさせてくれる、素晴らしい著作です。
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こちら「沖縄童謡集」、読んで驚きました!
タイトル通り沖縄のわらべ唄を集めた本で、童謡177曲に加え65種の遊戯も解説。
しかしそのほとんどが、私(店主)も初めて知る物ばかりなのです。
「てぃだグヮングヮン」「盗人どーい」「やまと奥さん」…目次には珍しいタイトルがずらり。
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曲の種類も、子守唄や手毬唄から綱引きのお囃子、教訓歌から風刺歌まで豊富。
1曲ごとに歌詞と解説がつきますが、楽譜は一部のみ。
昭和9(1934)年刊行の原書を1972年に復刻した本なので、収録された歌や遊びは明治・大正〜戦前の物であり、とても貴重な記録です。
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編著者は、研究者にして歌人の島袋全發。
巻頭の序文は伊波普猷、巻末の解説に外間守善。
さらに比嘉春潮・宮良長包も協力…と、沖縄文化界のビッグネームが顔を揃えた贅沢な一冊。
小ぶりのサイズながら美しい装丁に、豊かな歴史と暮らしを凝縮、まさに名著です。
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今日5月5日は子どもの日。
お家で鎧兜を飾る方もおられるでしょう。
沖縄でも、琉球時代の人々が戦の際に身につけたのは、大和式の甲冑でした。
こちら「琉球戦国列伝」には、当時の鎧兜のスタイルが詳細に描かれ、説明されています。
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同書によると、大和式とはいえ兜の額の飾り”鍬形”には琉球独自のデザインがあったそう。
また武器も日本刀の鞘に朱漆や螺鈿の装飾を施したり、中国式の青龍刀や火砲も用いられました。
一方で、王宮での儀式の際は、正装として中国(明)の官僚と同じ服を着用。
日中両方の文化の影響が見られます。
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「琉球戦国列伝」には、古琉球時代に活躍した武将や王様・お姫様、文人からノロ(神女)まで、個性溢れるキャラクター達63名が登場。
それぞれのドラマから、琉球の歴史を学ぶ事ができます。
より詳しく知りたければ「琉球王朝のすべて」、小学生から読める「琉球という国があった」などもぜひ。
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